人を動かす 感想②

人に好かれる六原則

名前を覚える

自分の名前を覚えていて、それを読んでくれるということは、まことに気分のいいもので、つまらぬお世辞よりもよほど効果がある。逆に、相手の名を忘れたり、間違えて書いたりすると、厄介なことが起こる。

ここに記してあるとおり、人は自分の名前を誰かに知ってもらう、あるいはその名前が歴史に残されることが好きだ。

学術でも、しばしば自分の名前をつけてその用語をつけることが多い。

例えば、数学なら「フェルマーの最終定理」「メルセンヌ数」「ラプラス変換」。

医学なら、「アイゼンメンジャー症候群」「ウィリアムズ症候群」「エクボン症候群(むずむず脚症候群)」なども、その病名をつけた人の名前が用語になっている。

もちろん、これだけの分野だけでなく、他の分野でも名前を用語に入れている用語もあるが、ここでは割合する。

話がそれたが、歴史に残る人物でも、用語に名前を残してまで自分の名前を語り継がせるということは、普通の人でも「名前を覚えて欲しい」という願望は持っているということだ。

例外はいるだろうが、あなたの周りにいる大体の人たちが「名前を覚えて欲しい」と思っているに違いない。

しかし、仲のいい友人ならともかく、会社の人たちや知り合いの名前をすべて覚えている人は少ない。

ましてや、会社に何千人もいるのなら、全ての人の名前を覚えることは不可能だろう。

だが、それを可能にしたのが「ジム・ファーレー」という人間だ。

初対面の人からは、必ずその氏名、家族、それから政治についての意見などを聞きだす。そして、それをすっかり頭に入れてしまう。すると、次に会った時、たとえ一年後でも、その人の肩をたたいて、妻や子供のことを聞いたり、庭の植木のことまで尋ねたりすることができた。

もちろん、英語と日本語とでは文字の書き方も変わってくるし、発音の仕方も違う。

画数の多い漢字が名前に入っている人がいたり、見たこともないような漢字が名前だったら、漢字ごとその人の名前を覚えるのは難しい。

だが、「名前を覚えて欲しい」という願望は、日本でもアメリカでも同じらしい。

普段の生活でも「あなた」「君」と呼ぶより、その人の名を言ったほうが信頼関係を結ぶことができる。

会社で業績を残したいと考えているなら、実績を挙げるよりも人の名前を覚えたほうが得なのかもしれない。

利き手にまわる

ここでは、「聞き手にまわると話し上手と思われる」というようなことが記載されている。

確かに、人は自分が好きなことを他人に話すときは、心地いいと思うものだ。

反対に、自分が話しているにも関わらず、相手が途中で話を割り込んできたらムッとするだろう。

そのようなことが続く場合、「この人とは話したくない」とも思われてしまう。

だからこそ、「聞き手にまわる」ということは、相手との信頼関係を結ぶときに重要なのだ。

「どんなほめ言葉にも惑わされない人間でも、自分の話に心を奪われた聞き手には惑わされる」
これはジャック・ウッドフォードの言葉だが、私は話に心を奪われたばかりでなく、”惜しみなく賛辞を与えた”のである。

しかし、ただ聞いていればいいというわけではない。

聞き手側がスマホを触りながら適当に相槌を打っていたら、誰だって嫌な気持ちになる。

反対に、話す人に体を向けて話を聞き、それに同意したり興味があるような風をすれば、話す人は気持ちよく話すことができるのだ。

もっとも、しゃべる代わりに、聞くことだけは、確かに一心になって聞いた。心から面白いと思って聞いていた。それが、相手にわかったのだ。したがって、相手はうれしくなったのである。こういう聞き方は、私たちが誰にでも与えることのできる最高の賛辞なのである。

これは、友達だけではなく、仕事でも使えるテクニックだ。

取引先の会社の人や上司、お客さんなど、相手が話したそうにしているなら、それを聞いてあげるといい。

そうすれば、相手は「自分の話をきちんと聞いてくれた」と思い、仕事も進めやすくなるだろう。

関心のありかを見抜く

相手の関心を見抜き、それを話題にするやり方は、結局、双方の利益になる。

この方法は事前に情報を仕入れるのが必要になってくる。

相手が興味のあるものを見極め、それを会話のネタにするのだ。

そうすれば、相手が勝手に会話をしてくれるので、こちらもそれを聞くだけでよくなる。

もちろん、ここで相手の話を適当に聞いたり、スマホを触ったり、会話を遮ってはいけない。

あくまでも、「相手の話を興味があるように聞く」ことだ。

その人が興味を持っているものを調べるときは、

  • 会社での話
  • いろいろな人に話を聞く
  • 相手の話を注意深く聞く
  • 持ち物で何が多いかをみる

などだろうか。

「持ち物で何が多いかを見る」は相手の所有物をチラッと見るだけであって、間違ってもカバンの中をあさる事ではない。

やりすぎるとストーカーになってしまうが、相手のことを知るのは人間関係で重要なことだ。

一番実行しやすいのは、「いろいろな人に話を聞く」ことだと思う。

特に、その人にいいうわさ話が流れているときは、それを追求してみるのも一つの手だろう。

方法はいろいろあるが、「相手の関心を知り、聞き手に回る」ということをこの章では伝えている。